ビジョンのはなし(前半)
蝉が鳴き始めましたね。社会人まで約9ヶ月になりました。
どんな大人になろうか、どんな道を歩もうか……数え切れないほどの選択肢の中で、私はウェブデザイナーという結論を出しました。今描いているビジョンを何十年後も忘れないために、今日7月7日、願いも込めて書き残しておこうと思います。
進路を決めてから結構な頻度で口にしている言葉。それは
①デザイン
②エンジニアリング
③ビジネス
の三つのスキルでバランスのいい三角形を描けるようになりたい!
というものです。
web業界の先輩から「そんなに甘い世界じゃない!」と一喝入れられそうなビックマウス発言ですが、新生児の大きな夢だと思って暖かく見守っていただけたら幸いです。
デザインスキルって?
デザインとアートはよく比較されますよね。私も大学に入学した初日に一番最初に教わったことでした。「問題解決」のデザインと「自己表現」のアート。デザインは相手のニーズを汲み取り形にすることだ、と。私は特に大学で課される建築の設計を通じて、このことを実感していったような気がします。
しかしこれももう3年以上前のこと。いい機会なので、ここでもう一度考え直してみました。そもそも、問題解決というと多くの人が思い浮かぶのは「コンサルティング」という言葉だと思います。これらは同じ「問題解決」に対して、手法が「意匠・表現」であるか、または「企画・立案」であるか、というのが大きく異なる点です。そしてそれらのアプローチが違うということは、問題の種類や量、質なども当然変わってくるはず。ここで、私はこの双方が意味する「問題」のニュアンスに少し違和感が残りました。おそらく、その違いにも「問題解決」という目的が「デザイン」という言葉の影に隠れがちな原因があるのだと思います。
そもそもデザインを施す対象に『問題』って必須?
「問題がある」という言葉を日常で使うとき、私たちが指すのは正常に機能しないことや円滑に進まないことが大半なのではないでしょうか。この解釈を前提として比較すると、デザインは今正常に機能するものをより使いやすくする、今円滑に進んでいることをサポートする、そのような役割を柱としている印象がします。
ここで私は、今までただ単に「問題解決」とだけ捉えていたデザインの本筋には「価値の向上を図る」という使命があるのだと思うようになりました。デザインの指す問題は「不都合」に限りなく近く、ユーザーごとの多種多様な価値観を把握すると同時に不都合を快適に変える。このように考えると、デザイナーとして備えるべきものは意匠・表現スキルに留まってはいけないのだと痛感しますね。
向上のためにすべきこと
ここまでデザインの目的に着目して自分なりに解釈してきましたが、実力のあるデザイナーになる方法論というのは実はまだ全然固まっていません。うっすらと、エンジニアリングスキルとビジネススキルを磨いて時が来ればその過程で相乗効果が起こせるのだろうと予想しています。でもやっぱりまだ練りたいので、もうちょっと考えさせてください。
そういえば、一時期画塾に通っていた時、先生はよく「デッサンを向上させるためにはとにかく量をこなせ」と言っていました。webデザイナーのスタートラインに立ってからも、もう一度キャンバスに向かう気持ちで良く作られたサイトをたくさん見て、形を正確に捉えていきたいと思います。